先日、sou君が聞いてきた。
「冬に乗らないときってたまにエンジンかけたほうがいいんですか?」

「なんで、エンジンかけるん?」
「いや、かかりにくくなるでしょ?」
「なんで?」
「・・・・・」

長期乗らない場合は、ガソリンが腐るとかいう話があるけど、2,3ヶ月くらいなら普通にエンジンかかる。心配ならキャブからガソリン抜いて、ガソリンタンクはガソリンで満杯にしておけばいいと思う。
バッテリーの放電が気になるなら、マイナス端子外すすか、常時充電器接続しておけばOK
逆に、短時間エンジンかけることのほうが悪影響があるんじゃないかと思う。
・オイルに水分取り込んでしまう可能性。クランク内の結露した水分を短時間エンジンかけることでオイル内に取り込んでしまう。充分あったまれば水分は飛ぶけど、短時間だとオイルに水分が取り込まれてしまい蒸発しない。
・エンジンかけるときに、アクセルクイックイッして加速ポンプ利かせてたりすると、燃焼室にガソリンが入り込み、オイルに混じる。短時間運転が多いとか、失火してても走ったりするとかだと、オイルにガソリンが混じる。充分あったまれば、それでもガソリンは蒸発するだろうけど、ちょっとかけるくらいじゃ、オイルにガソリン入ってしまう。オイル劣化。
というわけで、短時間エンジンかけるだけなら、オイルによくないから、エンジンかけたらガッツリ走った方が、オイルには良いのではないかと。
長期保管で心配なのは、安い鉱物オイルなんかだと、金属への親和性がそこまで高くないので、摺動面から落ちてしまう可能性がある。そんなときにいきなりエンジンかけるとドライスタートとなり、摺動面がオイルの膜が無くなり金属同士が接触し、傷がつく場合もある。空キックやプラグ外してセル回すとかしてオイルを回してあげてからのスタートが望ましい と思う。ポリオールエステルとかコンプレックスエステルの化学合成油は、金属への親和性が高いので落ちることは無いそうで、長期保管でも油膜は確保されている。
とくにシングル50なんかを冬場に入れてたら、低い気温では粘度が高いので、オイルポンプのリリーフバルブが開いてそこでグルグル巡回して、必要な部分へのオイル供給が出来ない。シングルグレード50の使用外気温は10度ー50度で夏用のオイル。冬場も乗るならマルチの20W-50を入れとけばいい。「マルチみたいに柔らかいシャバシャバのオイルを入れたら漏れる」・・・・

20W-50、シングル50も高温時の粘度は同じなの。規格で決まってるから。16.8~22.7cst(センチストークス)の粘度が100度であれば、SAE50になるよ。でもシングル50のほうがいい理由もあるのね。漏れるとかの話じゃなくて。鉱物油マルチとフルシンセマルチとは、また別モン。
というわけで、たまにエンジンかけたらガッツリ走ったほうがいいよっていう話。オイル視点からみれば、街乗りメインはシビアコンディション。劣化には注意されたし。

という話も、どっかでみたなぁ~くらいに思っててください。ブログ村のクリックありがとうございます。